IIBC AWARD OF EXCELLENCEを狙って!
私は去年の頭に、念願だったTOEICL&R900点を取得しました↓
ところで、一般的に「TOEIC」と聞くとみなさんがイメージするのは、上の記事で書いたTOEICL&Rなのですが、実はTOEICにはもう1つ別の試験がありまして、それが今回私が受験してきたTOEICS&Wなのです。S:スピーキング、S:ライティングというアウトプット側の能力を測定するための試験なんですね。
そしてこのTOEICS&Wなのですが、検定料金がめちゃくちゃ高額だったりします。その額なんと、10,450円! L&R試験の受験料が6,600円であることを考えれば、かなり高いですよね💦
とまあ、これほど高額にもかかわらず、私にはどうしても2022年中にこの試験を受験したかった理由がありました。それは・・・。
↑これ! "IIBC AWARD OF EXCELLENCE"という制度の存在!
英語で「聞く」「読む」「話す」「書く」の4技能を測定するTOEIC Tests(TOEIC Listening & Reading Test、TOEIC Speaking & Writing Tests、TOEIC Speaking Test)(以下、TOEIC L&R、TOEIC S&W、TOEIC Speaking)の公開テストを受験し、その年に基準のスコアに到達された受験者を表彰する制度です。英語4技能をまんべんなく学習され、コミュニケーションツールとして英語を積極的に使われている皆様を応援したいという思いから、2017年にスタートしました。2021年は503名が受賞しています。
要は、この表彰を受けられれば、英語4技能が高いレベルにあるとTOEIC公式に認められたことになるわけで、私はこれが何としても欲しかったのです。表彰されるための条件は、TOEICL&RとTOEICS&Wの両方で同じ年内に高得点を取ること。なるほど、ならば2022年内に受けてやろうじゃないか! S&Wってやつを!!
得点と、全体を通しての感想
まずは、さっそく獲得したスコアから。
Sセクション:130点
Wセクション:170点
はい、Sセクション大★爆★死です(´;ω;`)
やはりそう甘くはなかったですね~。気合入れて臨んだんだけどなあ↓
行くぞ #TOEICSW !
— green cat (@kurukurukurage3) December 3, 2022
睡眠たっぷり取って、会場近くのマックで最後の素振りだー!
まあでも、受験直後の感想よりはまだマシな点数ではありましたが・・・。↓
#TOEICSW
— green cat (@kurukurukurage3) December 4, 2022
し、死んだ…😢
Sは応答問題以降全滅、Wも最後のエッセイ以外かなり微妙な出来で泣いてる。結果は受け入れて、来年は丸一年、多読&ボキャビルを極めます。
予想得点
S→100点
W→150点
#TOEICSW
— green cat (@kurukurukurage3) December 4, 2022
全体を通しての感想。
試験開始時刻前に会場入りしたのに、すでに案内が始まっており、ロッカーの使用説明や顔写真撮影などのに多くの人員が割かれていることにまずビックリ。受験者もたくさん。
この流れ作業感によって、最初からメンタルを呑まれていた感じ。
マジで、最後のエッセイが一番自信あるレベル(で、もうなんか他が酷かった💦)。
— green cat (@kurukurukurage3) December 4, 2022
詳しくはブログにまとめますが、 #TOEIC (LR)に勝るとも劣らない、タフな試験でした。
…たぶん、もう2度と受けない。見事に弱点丸裸にされたし、今後は受験に拘らずに改善すべき部分が見えた。
IIBC AWARD OF EXCELLENCE獲得の条件は、Sセクション:160点、Wセクション:170点ですので、Wセクション単独ならラインは超えていたんですよね~。Sセクションがボロボロだったことは、かなり残念です💦
パートごとの詳細な感触
1.Sセクション:あまりにも酷い出来
前述のとおり、Sセクションは端的に言って最悪の出来でした。
この冨田 三穂先生の対策本をがっつりやりこんで臨んだのですが、それでも演習量が足りていないのは明らかで、本番何も言えずに途中で固まってしまう場面がありました。
|
↑この本自体は名著です。というか、帰国子女とかじゃない限り、Sセクションをこの本なしで臨むのは無謀じゃないですかね💦 それほど、TOEICS&Wの試験問題研究が深く、明快に解答をパターン化してくれている点が素晴らしい。
①パート1(音読問題):か、噛んだ・・・
パート1は、音読問題です。与えられた英文をただ読むだけのサービス問題。しかし、もちろんそんな一筋縄でいく例文が与えられるわけもなく、アクセントに悩みそうな単語や、語尾を上げるのか下げるのか悩むような文章が、問題中にちりばめられています。
そして緊張感がマックスだったこともあり、私はあろうことか同じ単語を2回も読み間違える痛恨のミスを犯してしまいます。こういうのって、一度噛んでしまうと余計に焦って頭が働かなくなるんですよね。三回目にようやく正しく発音できましたが、たぶんこの時点で私は顔面蒼白だったと思います。
どんな問題が出たかはすっかり忘れてしまいましたが、一問めはお店でのアナウンスだったように記憶しています。
②パート2(写真問題):唯一の完璧な出来
パート2は写真描写問題。これはTOEICL&RのLセクションパート1を、攻守交替した感じでしょうか。このパートについては、今回のSセクションで唯一私が上手く解けたパートになりました。上述した冨田 三穂先生の対策本がバッチリ効果を発揮してくれたお陰ですね♪
写真は2枚出題されました。1枚は堤防のような場所に何人もの人が座っており、うち1名がストレッチをしているような写真、もう1枚は・・・どんなだったかな?失念してしまいました。問題なく解けたという記憶が残っていますので、オーソドックスな写真だったんでしょうね。レストランとか、公園とかかな?
注意点として、2022年12月現在、パート2は、1問あたりに与えられる解答時間は30秒間となっています。以前は45秒間だったことを考えると、よりタイトなスピーキングが要求されるようになったと言えます。
③パート3(応答問題):び、微妙・・・。
この時点では、パート2の良い出来もあり、自分のメンタルは少し持ち直し気味でした。もしかしたら目標だった160点を取れるかも?とさえ思っていましたね。まあ、ここからがダメダメだったわけですが💦
本パートでは、英語を使って受け答えする能力が備わっているのか測定されます。
「今日は何をする予定ですか?」
「あなたはどれくらいの頻度で外食をしますか?」
程度の問題に対し、妥当な解答を返せば良いわけですが、猶予時間が非常に短いため、日本語で言いたいと思ったことを瞬時に英語に変換する力が要求されます。
この問題で私は、やらかしています。最後の質問だけは30秒間時間が与えられることをすっかり失念し、かなり早い段階で黙ってしまったのです(他の質問は15秒間)。気づいた時には時すでに遅し。解答の根拠が弱いとして減点されていてもおかしくないです。↑の冨田 三穂先生の対策本には、言うことがなくなってしまった場合用のセリフも用意されていたのに、それすら出てこず無念です。
そしてこの問題以降、もうボロボロの展開に・・・。
④パート4(与えられた情報に基づく応答問題):ミス連発
このパートは、与えられた英文広告を使用して受け答えする問題です。シチュエーションとしては、自分が会社側の人間であり、英文広告を読んだ顧客からの問い合わせに回答するようなパターンが多いです。
このパートは練習段階では私にとって、得点源でした。なぜなら、他のパートとは異なり、このパートは1から英文を構築する必要がないためです。瞬発的なスピーキングの苦手な私にとって、1から英文を構築する負担は計り知れない重さで、その負担を考えずにすべての時間を回答内容の吟味に充てることのできるこのパートはむしろ得意だったのです。当日までは・・・。
実際のところ、このパートが得意だからと直前の練習を疎かにしていたことが仇となり、当日は時間配分を大きく失敗してしまいました。シチュエーションはセッションの予定表が与えられて、観客や参加者からの質問に回答するオーソドックスな形式だったのですが、相手の質問に対してどこまで詳しく答えれば良いかの判断を完全に誤ってしまい、3問中2問で解答中に時間切れになるという痛恨のミス。その上、2問目については解答要件すら満たしていないという最悪な出来でした。
得意問題を落としたことで失意の私の内面などつゆ知らず、テストは最終問題であるパート5へと流れていきます。私のライフポイントは0です。
④パート5(意見を述べる問題):死にました
与えられたトピックについて60秒間で自分の意見を述べる問題です。
「都会に住みたいか、田舎に住みたいか」
「音楽、言語、体育のうち、学校で最も学ばせるべき教科はどれか」
「良い上司はどんな人物か?」
など、日常的なものから学校、ビジネスに至るまで、テーマはわりと幅広く問われます。解答には2つ以上の根拠と実際の体験談などを求められるため、ただでさえ難しいSセクションの中でも群を抜いて高い難易度を誇るパートです。
そして当日私が問われた質問は、「学校で社会見学をするなら、芸術鑑賞、自然体験、科学館のどれが良いか」的な内容でした。そして問題を目にした瞬間、私の思考はフリーズしました。実際は脳自体はフル回転していたのかもしれません。
(自然体験かな? 想像力とかつきそうだし。いや、でも想像力なら科学館なのか? 待て待て、今の時代だからこそ芸術鑑賞みたいな想像力より創造力に訴えるような・・・! いや、でもそれだと他の根拠が・・・。っていうか、どれ選んでも2つ目の理由が全く思いつかないし、体験談なんてマジで何もない! どうしよ? どうする俺ぇ!?)
・・・とまあ、こんな感じで準備時間を消費してしまった私は、1つめの理由をなんとかかんとか口にしたところで、ピタリとストップ。30秒残しで一言たりとも発せずに試験時間を終了しましたとさ!
It's a torture!! (´;ω;`) 拷問ですよ、こんなもん。
2.Wセクション:概ねできたのでは?
一方、得意なWセクションはどうだったか。
こちらは、端的に言ってかなり良い出来でした。決して完璧に解けたわけではありませんが、ガッチガチに対策したSセクションと比較してほとんど対策していなかった割に、大きなミスをすることなくまとめられた印象です。
自慢じゃありませんが、私、時間さえあって不格好でも良いのならば、文法的に正しい英語を無理やりひりだすことには長けてるのです!(マジで自慢にならんな・・・)
➀パート1(写真描写問題):意外に難しい
ぶっちゃけ、このパートは舐め切っていました。Sセクションのパート2と同じように提示される写真を、口頭ではなく書面で説明する問題です。注意点として、どれだけ長い文章を作成しても良いですが、必ず1文におさめなければ0点にされてしまうことと、問題で指定された語句(複数ある)を必ず解答中に含めなければならないことがあります。
そういった制約はあるものの、別に解答文字数を指定されているわけではありませんので、描写しにくそうな写真であれば文章を短くして確実に減点を防いだり、逆に簡単そうな写真が出たら複雑な文章にチャレンジして加点を狙っていったりという戦略が立てやすいパートなんですよね。なので私は、このパートについては全く対策0で臨みました。その結果・・・。
※イラストはイメージです。
1問、↑のような写真が登場しました。会議の場面自体は頻出ですので特段変わったことはないのですが、直後、私は目を疑います。指定語句に"as soon as"と"outside"があったのです。
・・・はあ!?(#^ω^)
何が!? こんな、室内でただ座って会話しているだけの写真に、どうしてよりにもよって"as soon as"と"outside"!? もうね、出題者はドSなんじゃないかと性根を疑いましたよ💦
正直、私はここでかなり長考しました。とりあえず他の写真を及第点の出来にだけ仕上げた後、この写真だけに3分近く時間を使ったはずです。なのに一向に出てこないアイデア。なんだよas soon asって。そもそも私、as soon as possibleの形でした見たことないわ、こんなもん。ただ会話してるだけなのに、いったい何がpossibleなんだよ、この写真は・・・。
そして時間ギリギリまで考えまくった末、私の出した答えは、
Four men who are discussing in the confferenceroom seem to want to go outside as soon as possible.
的な感じだったかと記憶しています。
果たしてこれで点数がどれほどついたかは不明。だって、TOEICS&Wって、L&Rと違ってアビメが出てこないんだもん(´;ω;`)
②パート2(Eメール作成問題):時間! 時間全然足りないYO!!
このパートは、25~50語程度のEメールを読み、返信Eメールを作成するという問題です。実際のビジネス場面が想定されており、実務でガンガン役立つ内容になっているのが特徴ですね!
TOEIC® S&WのEメール作成問題では、文法や表現の他に、ふさわしい文体で書かれているか、構成は英文Eメールの構成に従っているかといった点も評価されます。そのため、他のパートはともかくとして、このパートだけはちゃんと対策をしておかないと、思ったよりも点数が取れない可能性があります。Wセクションが得意な私も、さすがにこのパートだけはガチガチに対策をして臨みました。
しかし、その想定は少し甘かった・・・。だって、全然時間が足りないんだもの💦 このパートは2問×10分で出題されるのですが、10分間という制限時間の中には相手方が自分宛に送ってきたE-mailの内容を読み解く時間も含まれます。その内容をできるだけ早く読み取り状況を把握し、自分の置かれた立場にふさわしい文体で解答メールを書き上げなければなりません。しかもその上、問題文によってメールに含めなければならない条件が規定されているため、それに沿うよう解答を調整しなければならないという側面もあります。
例えば私が当たった問題は、こんな感じでした。
相手方:図書館の支配人
自分:図書館の利用者
相手方のE-Mailの内容:図書館のキッズスペースについて、どう思う?
自分の書くべきE-Mailの条件:図書館への要望を3つ含めること
つまり、自分は子供連れで一度ないしは複数回、この図書館のキッズスペースを利用したことがある親の立場なわけですね。そして、「あそこをもっとこうして欲しい」のような要望を3つも含めE-Mailを書かなければならないと。
・・・いや、それって失礼じゃね?(#^ω^)
いくら相手から感想を求められているとはいえ、1通のメールに要望を3つもぶち込むって・・・それもはやクレーマーだろw そこまでのモンスターっぷりを発揮しながらも、メール自体は実際のビジネス現場に即して失礼にならないように書かなければならないって、、、。
そんなことを思いながら、書きましたよ。だってテストなので💦 たった10分間でそんなに沢山の要望が思いつく頭の回転の速さは私にはないので多少不自然にはなりましたが、内容よりも文法やマナーが大事と自分を納得させて、なんとか時間内にはおさめました。
確か私が書いた3つの要望は、
①幼児向け絵本は多いけど、乳児向けは少ないね?
②スペースが狭すぎて込み合ってました。
③読者会とかやってくれたらいいのに
だったかな?
③パート3(意見を記述する問題):意外に簡単よね♪
さて、Wセクションのオオトリは、意見を述べる問題です。提示されたテーマについて、自分の意見をEssay 形式で記述します。具体的な理由や例を挙げて、自分の主張をサポートすることを求められ、字数は300字以上が望ましく、制限時間は30分です。
この問題ですが、まあ正直、簡単です。一見そっくりなSセクションの最終問題と比較すれば、天と地ほどの差があります。だって単純に、準備時間が死ぬほどあるもの・・・。準備時間数十秒とかで解答に入らないといけないSセクションとは全然難易度が違って当然ですよ💦 どう考えてもE-mail作成問題の方が難しいですから。
この点は、ATSUさんのこの記事↓が非常に有用だと思いますので、ぜひご一読を。
ちなみに、私が当日出会った問題は、「あなたが市税を執行できる立場だとすれば、『芸術学校』と『科学館』のどちらを市に建造しますか? その理由を詳しく説明してください」という内容でした。
私は瞬時に『芸術学校』を選択、①時代が創造力を求めているから、②他の市から人を呼び寄せることで税収が期待できるから、③アート鑑賞は健康に結び付くという研究結果が出ているから。的な3つの理由をそれらしく並べて20分間ほどでいったんの解答を終えた後、文法ミスやスペルミスのチェックで残り10分間を消費しました。たぶん、このパート単独ならば満点近く取れているはずです。
まとめ
いかがだったでしょうか。これがTOEICL&R900点をギリギリで取得した人間がTOEICS&Wに挑戦した場合の、赤裸々な記録です。L&Rで900点を取得しただけでは、アウトプットは、中でもスピーキングは全然できないことが伝わったかと思います。
アウトプットにはアウトプット用の練習が必要ですし、もっと言えばTOEICS&Wはあくまで試験なので、それ専用の対策も必要だと思います。特にE-Mail作成問題や写真描写問題については事前に対策を練っておかなければ当日上手くできない可能性が高いでしょう。L&Rと比べると問題集は多くないのですが、私のおすすめは以下の通りです。
Sセクションは、上述のとおり『TOEICスピーキングテスト究極のゼミ』(冨田 三穂)がマスト。これを超える書籍はないです。
|
一方のWセクションは、私はこの『頂上制覇TOEICテストスピーキング/ライティング究極の技術』(ロバート・ヒルキ)のW部分を使用しました。TOEIC界では知らない人はいない、という大御所ですよね。
|
ここで身についたアウトプット力が、すぐさまビジネスや日常場面で生かせる内容になっているのが本試験の特徴。
敷居が高いと思われがちですが、一度だけでもこのTOEICS&Wを受験しておけば、自分に何が必要なのかが明確になるかと思います。TOEICL&Rで800点くらい取得できたのであれば、ぜひS&Wも視野に入れてみてください!
↓クリックしていただけると非常に励みになります!