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人生と仕事を変える!『ライフハック大全』(堀 正岳(著))

ライフハック大全―――人生と仕事を変える小さな習慣250-電子書籍

人生の時間を増やすためのアイデアがいっぱい!

 ブックオフでたまたま見つけてタイトルが気になった『ライフハック大全』を読了。


 

 大全と名乗るだけあって、300ページ弱の中に250もの「人生と仕事を変える」アイデアが詰め込まれている大作です。中にはどこかで聞いたことがある内容も含まれていますが、さすがにこれだけ膨大な項があれば、誰しもいくつかは新しい知見を得ることができるでしょう。

 私自身も例に漏れず、「これは良い!」と感じた内容があったので備忘録を兼ねてご紹介を。 

「時間の見積もり」は2倍に、締切には「自分締切」を

 事前に「この仕事にはこの程度の時間がかかる」という見積もりを立てたとしても、実際にはその見積もり通りに進むことはほとんどなく、得てして見積もり以上の時間がかかってしまう・・・。

 これは、仕事の仕方が下手だから起こることではなく、私たちの認知の癖そのものなのだと、著名な心理学者兼行動経済学者のダニエル・カーネマン氏は述べています。そしてこの認知の癖に対抗するためには、最初から見積もり時間を2倍にしておけば良いというのが本書の提案です。つまり、3時間で終わりそうなことは6時間かかるものだと想定しておくわけです。

 

 また似たような話として、本書の他の項では「仕事は、それに対して与えられた時間をちょうど埋めるように増えてしまう」というパーキンソンの法則なるものも紹介されています。

 この法則を逆手に取り、現実の締切よりもずっと前に自分だけの締切(具体的には現実の締切の半分ほどの期間を自分締切にする)を設定しておけば、仕事に余計なぜい肉をつけてしまうというミスを防ぐことができるというのです。

 

 前段と後段を組み合わせて考えれば、あらかじめ見積もり時間を2倍に、締切を半分の期間に設定しておけば、ちょうど当初考えていた締切日に適切なクオリティの仕事が完了することになりますね! 私も仕事しながらなんとなくわかっていたことですが、このように明文化されたことでより強く意識するようになりました。

 

「余暇の時間」をあらかじめカレンダーに入れておく

 多くの人は、読書や外出などといった楽しみのための余暇の時間を「引き算方式」で管理しています。すなわち、1にち24時間あるなかから仕事や移動時間や食事時間等を引き、残った時間があるならば、余暇に使おうと考えています。

 しかし本書では、そういう引き算方式が常態化することは絶対に避けるべきだと述べられています。

 

 人間が毎日を調子よく過ごすためには余暇や楽しみの時間が必要で、その状態から長い間逸脱してしまえば結局は無理がたたり、全体の効率を下げてしまうことにつながります。そこでおススメされているのが、仕事等よりも先にカレンダー上に余暇や楽しみの時間を入力しておき、「ここは聖域である」と決めておくという考え方です。仕事は、そうした余暇の制限を避けた時間内でやるようにします。

 このように最初から時間の使い方を制限することで、逆に残り時間の使い方を効率化するという効果が期待できるのです。

 

TO DOリストの使い方

 仕事でマストのTODOリストも、フォーマットによって一長一短があります。例えばノートなら嵩張るという欠点はあるものの、完了したTODOがそのまま仕事の履歴になるという利点もあります。逆に個人用ホワイトボードだと履歴は残りませんが、第三者に向けて自分のタスクが明示できるためある種の牽制として利用することもできます。また、デジタルツールはSNS等の誘惑にさらされるリスクはある一方、情報をいくら貯蔵しても簡単に分類、整理できるという利点があります。

 各種フォーマットを組み合わせ、良いとこどりを狙う方法もありますが、それはそれで難易度が高そうですね(^^;

 

 むしろ私がハッとしたのは、タスクに「動詞」を入れることで実行力が上がるという話です。TODOリストにただ「メール」とか「書類」などと書くのではなく、「○○さんに△△の件でメールする」などと、具体的にどのように手を動かすのかについて書くことにより、タスクの実行力はグンと上がるというのです。1981年にジョージ・T・ドラン氏が提唱した「SMART方式」というものだそうです。初耳!

 

「30日チャレンジ」で人生を楽しく変えてゆく

 Googleのwebスパム対策チームのリーダーで、現在米国政府デジタルサービスに所属しているマット・カッツ氏は、人生に停滞を感じていた時に、30日だけ新しいことをやってみる「30日チャレンジ」を始めました。

 ルールは簡単です。人生でずっとやってみたかったことを、次の30日間だけ生活に取り入れてみるのです。自転車通勤、砂糖を控える、ウクレレを学んでみる、髭を伸ばしてみる、小説を書く・・・。

 彼はそのチャレンジのおかげで、日々がただ流れ去るのではなく、記憶に残る印象深いものになったと言います。30日という数字はちょうど新しい習慣が身につき、考えなくてもできるようになる境目になっています。逆に言えば30日続かなかったものはそこでやめてしまって良いというフィルターとしても機能するのです。

 

 

転用 ~本書を読んで自分はどうする?~

 参考になるライフハックは他にもたくさんありましたが、書き出すとキリがないのでこれくらいにしておくとして、自分が本書をどう生活に取り入れるかについて考えます。本書は実用書も実用書なので、「転用」というよりはむしろそのまま取り入れることになります。

 

 まず余暇の時間については今年のカレンダーにキッチリとぶち込みました。我が家ではgoogleカレンダーとタイムツリーを同期させて夫婦の予定を一括管理しているので、ここに今年予定している旅行等を先に入れてしまい、その他の用事はそれを避けてスケジューリングすることを徹底しようと思います。

 次に仕事の時間・タスク管理については、今まで時間の見積もりが甘かったことを認めざるを得ないなあ、と(^^; 正直、見積もり時間を2倍にしたり自分締切を半分の期間にまで短縮したりするのはやりすぎだと思わなくもないですが、締切間際になってから夜中までかかってレポートを仕上げることとか、実際に何度もありましたからねえ・・・。まずは大げさにやりすぎておいて、徐々に自分に合ったペースをつかめれば良いかなという感じです。

 また、TODOリストについては従来は裏紙に殴り書きしていたのですが、今後はちゃんとノートに取るようにしますw やるべき仕事というよりもむしろ、過去の仕事をいつ終わらせたかの記録になるメリットが大きいと感じます。

 

 最後に、「30日チャレンジ」はぜひそのまま取り入れたいですね。いちおう私も毎年1月と4月に、そこから1年間で達成したいプライベートと仕事上の目標をそれぞれ設定しているのですが、30日チャレンジのように短期で何かに取り組んでみるというのは、肩に力が入りすぎないというメリットがありそうです。「卵焼きを上手く焼くチャレンジ」とか、年間目標にはできないことにガンガン取り組んでみたいです(^^

 

 本書はその他にも情報の電子化の方法とか、IFTTTを利用したトリガーの作り方とか、読むともっと深く詳しく知りたくなる内容が盛りだくさんです。私も今後何度も読み返すことになりそうで、買って得したと思える一冊でした。


 

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