英語多読したり投資したりFIRE目指したり

30代からの投資でアーリーリタイアを目指す記録。日本に拘りはなし。

定年から働いても年金は削られる。アーリーリタイア目指しましょうよ。

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68歳の再任用職員から年金についての相談

 4月も終わりに近づき、平成もあと1週間となりました。このところ私の本業も落ち着いてきて、ようやく定時で帰ることができ始めました。ボーナス前まではコンスタントに定時帰りができそうです。
 最近は「わたし、定時で帰ります!」という素晴らしいタイトルのドラマも始まったようですし、全サラリーマンが定時で帰れる優しい世界がスタンダードになればいいですね。

 

 さて、私の会社には68歳の再任用職員が居まして、その方から年金についての相談を受けました。

 氏曰く、「月いくら以上稼いでしまったら年金って削られるん? 俺大丈夫かな?」

 

 ストレートで気持ち良い質問ですねw そしてやや関西なまり。年齢は30歳以上離れているのですが私はこの人が好きで、結構一緒に飲みに行ったりしています(;^_^A 投資をしているわけではなさそうなのですがわりかし裕福なようで、子どもの分と合わせて家を4軒建てたとか。すっごいです。
 それでいて「仕事は趣味!」と言い切る姿勢も立派。きっちり本業をこなしながら若手職員の悩み相談にまで乗ってくれるところがまた素晴らしい。

 

 ・・・と褒めるのはここまでにしてw

 

働いていると年金は減額される

 老齢厚生年金を受け取っている方が厚生年金の被保険者となる形で働いていると、場合によっては年金の一部または全部が減額されるという仕組みがあります。いわゆる「在職老齢年金」という調整の仕組みですね。そしてこの調整ルールが、65歳未満と65歳以上とで少し変わってくるので注意が必要です。

 

65歳未満の在職老齢年金

•年金の「基本月額」 + 給与の「総報酬月額相当額」 ≦ 28万円
 ⇒年金は全額受け取り可能
•年金の「基本月額」 + 給与の「総報酬月額相当額」 > 28万円
 ⇒年金は減額される

※年金の「基本月額」=特別支給の老齢厚生年金の年金額÷12
※給与の「総報酬月額相当額」=標準報酬月額+その月以前の1年間の標準賞与額の総額÷12
※「28万円」の部分は平成27年度以降変化していませんが、毎年度改定される可能性はあります。

 

65歳未満の具体例

 基本的な年金カットの仕組みは次の通りです。
≪年金の「基本月額」+給与の「総報酬月額相当額」が28万円を超えたら、超えた分の2分の1に相当する金額だけ年金がカットされる≫

 

例1)年金の「基本月額」:10万円、給与の「総報酬月額相当額」:30万円 の職員

{(10+30)−28}×1/2 = 6

 したがってこの場合は、本来月10万円もらえるはずだった老齢厚生年金が月額6万円カットされ、実際に支給される年金は4万円となります。

 

例2)年金の「基本月額」:10万円、給与の「総報酬月額相当額」:50万円 の職員

{(10+50)−28}×1/2 = 16

 この場合はカットされる年金額16万円/月が本来受給できる額である10万円/月を上回ってしまっているので、年金は全額停止されてしまいます。

 

 以上より60歳を超えても正社員として働いている場合、年金カットとなることはそう珍しくないことがわかります。私はたまたま総務課で働いているために30代にしてこのような事実を知ることができましたが、ご自分が年金を受け取る年齢になってはじめてこのような仕組みになっていることを知って慌てる人は多いです。


「生涯現役」とか「定年70歳」とか言われていますが、こんな制度では長く働いても良いことないですよね。やはりアーリーリタイアが正義に思えます。

 

65歳以上の在職老齢年金

 一方、65歳以上の「在職老齢年金」は少し計算式が異なっています。
•年金の「基本月額」 + 給与の「総報酬月額相当額」 ≦ 47万円
 ⇒年金は全額受け取り可能
•年金の「基本月額」 + 給与の「総報酬月額相当額」 > 47万円
 ⇒年金は減額される

 

 65歳未満の場合の「28万円」という数字が「47万円」に代わるだけなので簡単ですが、カットされる可能性が大幅に下がっていることがわかると思います。

※「47万円」の部分は毎年度改定される可能性があります。この部分、平成30年度までは46万円だったので少しだけ緩和されたと言えますね。

 

65歳以上の具体例

例1)年金の「基本月額」:10万円、給与の「総報酬月額相当額」:30万円 の職員

{(10+30)−47}×1/2 < 0

 したがってこの場合は年金カットなしとなります。

 

例2)年金の「基本月額」:10万円、給与の「総報酬月額相当額」:50万円 の職員

{(10+50)−47}×1/2 = 6.5

 本来月10万円もらえるはずだった老齢厚生年金が月額6.5万円カットされ、実際に支給される年金は3.5万円となります。


 以上より65歳以上の場合は65歳未満の場合と異なり、一般的な企業で役職のついていない一般職員として働くのであれば、年金が全額もらえるか一部支給停止で済む方が多いことがわかると思います。

 

※ ちなみに65歳以降は老齢厚生年金とは別に全国民共通の老齢基礎年金を受け取ることができます。この老齢基礎年金は給与月額がいくら高くても一切減額されません。また、老齢厚生年金の差額加算(経過的加算)と言われる部分も減額されずにもらえます。

 

まとめ

 というわけで、私が相談を受けた68歳の再任用職員は65歳以上に該当するため、比較的年金カットの条件がゆるい位置にいることがわかります。そして彼の給与収入は私がよく知っているのでw、現在の条件でどれだけ残業してくれたとしてもまあ年金は全額もらえる計算になります。

 彼にその旨を伝えたところ、予想通りの反応が返って来ました。

 曰く、「毎日残業したる! 終わったら飲み会やぞ! お前も来いよ!」

 

 仕事は趣味と断言している彼にとって、長時間労働は全く苦にならないようです(^^; 誰もがみんなこんな風に楽しく働けるならサラリーマンも悪くないんですけどね。もちろん私も彼との飲み会ならば参加します。なんてったって楽しいですから。しかも毎回1万円くらいはポンと出してくれるという太っ腹っぷり。カッコいい。

 

 まあそれはそれとしてです。
 うちの会社(超平均的給料)で定年後も働いた場合、65歳まではまず間違いなく年金が一部カットされます。だから普通は60歳を過ぎてまで働きたいなんて思いません。65歳を超えればカットはなくなりますが、単純に65歳を超えてまでサラリーマンなんて絶対にやりたくありません
 そういうことを考えれば、どれだけ遅くても60歳には仕事を辞めたいですよね💦

 

 私は55歳でのアーリーリタイアを目指して日夜奮闘しているわけですが、今回の相談を受けてアーリーリタイアへの思いがより強くなりました。55歳のリミットまであと21年、どんどん情報を取得して投資の幅を広げていきます。

 

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