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TOEICで900点取得にこだわることの功罪

 

TOEIC900点って、難しいよね。

第279回TOEIC 受験レポート|まゆう英語ブログ

 TOEIC(Test of English for International Communication)は、多くの人にとって国際的なビジネスやコミュニケーションの場で必要な英語力を示す指標となっています。その中でも、900点は高得点とされ、多くの人がこの目標を追い求めることがあります。とくにtwitter界隈では。

 私自身、900点を取得していなかった昨年までは、なんとしてもこの得点を取りたいと思っていましたし、そのために狂ったように英語を勉強したことを今でも後悔などしていません。

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 ↑900点を取得した当時の手ごたえは、こちらの記事で書いています。あの頃は、本気で対策していましたので、熱の入りようが全然違います。

 しかし、TOEICで900点取得にこだわることには、やはり功罪が存在しますよね。

 

TOEIC900点を目指すことの「功」

 TOEICで断固として900点を目指す! それはとても素敵なことだと思います。

 

1. 国際ビジネスへのアクセス

 国際的なビジネス環境では、英語がコミュニケーションの主要なツールとなっています。TOEIC900点取得者は、英語を使ったビジネスコミュニケーションにおいて高い自信を持つことができるでしょう。

 プレゼンテーション(自分がプレゼンされる側)やメールのやり取り(メールを受け取る側)などについては、ほとんど問題ないので、google翻訳やdeepLなどの翻訳サービスの力を借りさえすれば英語オンリーの環境でも自分の持つ他のスキルを発揮することが可能でしょう。

 

2.留学や国際的なキャリアの指標

 海外での留学や国際的な仕事において、TOEIC900点は高い英語力を証明する要素となります。大学や企業は、英語を使用した授業や業務に従事する人材を求める際、TOEICスコアを重要な指標として扱うことがあります。そして、TOEICはいまだに日本社会においては非常に有効です。

 この点、多くの人にとってTOEIC900点は英検1級よりも簡単に取得できるのですが、企業からの評価としては英検1級よりもTOEIC900点の方がむしろ高い場合も多いですから、いわゆる錯覚資産としても強力と言えます。コスパ抜群なんですね。

 

3. 自信とモチベーションの向上

  TOEIC900点を達成する過程は、努力と集中力が必要です。目標を達成することで、自己肯定感やモチベーションが向上し、他の分野でも成果を上げる原動力となることがあります。

 この点は、本当に大きいです。少なくとも私自身、3年前にはTOEIC900点なんてものは留学経験のない人間には取得できるわけのない点数帯だと思い込んでいましたし、だからこそサラリーマンになってからは「必要ないもの」として英語からも遠ざかっていました。それが今では、わざわざ洋書を読んだり、面白い海外のノベルゲーを探してみたり、なんなら副業として日英翻訳までしているくらいですから、人生どうなるかわからないものです。私にとっては、TOEIC900点取得こそが、これら全ての始まりだったのは間違いありません。

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 ↑海外のゲームもプレイするように!

 

 今私は英検1級合格を目指していますが、それが終われば、次は「日本のゲームを英語で英語圏のゲーマーへ紹介する動画」をyoutubeに上げる活動をしようとしています。やりたいことが多すぎて止まりません!

 

TOEIC900点を目指すことの「罪」

 一方で、そこにこだわり過ぎる必要もないのでは?とも。

 私は運に味方されてたまたま900点を取れましたが、テキトーに埋めたLパートで、あと2問二択を外していれば800点台だったんですよ。900点と895点とに、それほどの差があるとは思いません。

 

1. スピーキングとライティングの不足

 TOEIC(LR)は、主にリスニングとリーディングの能力を評価します。しかし、スピーキングやライティングのスキルが低いままの場合、実際のコミュニケーションや表現力が不足する可能性があります。TOEIC900点を取得しても、完全な英語コミュニケーション能力が備わるわけではありません

 「んなこたぁわかっとるわ!」との声が聞こえてきそうですね。ですが、実際にLRで900点を取った私が、SWを受験するとどういう目に遭ったかをぜひ見て行ってくださいよ。

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 ↑大爆死ですよ大爆死! Sパートでどれだけ冷や汗かいたかマジで!

 

2.難易度の上昇

 近年、TOEICの難易度が上がり続けています。それに伴い、900点の取得はより困難となっています。一方で、スコアが高いからと言って、実際の英語スキルが高いとは限りません。

 これはもう悪循環で、難易度上昇がスコアを過度に追求する環境を生み出していると言えます。そしてその難易度上昇の一因は、どう考えてもトーイッカーの存在です。900点取ったら卒業すれば良いものを、満点を狙って何度も何度も受験するものだから、平均点がガンガン上がっちゃって試験を難化させざるを得なくなるという。

 正直、今私がTOEIC受験しても900点取れるかわかりません。英語力は明らかに当時より上がっているのに。

 

3.スコア至上主義の偏重

 TOEIC900点の取得にこだわりすぎる傾向は、スコアを最優先する姿勢を生み出すことがあります。そのため、本来の目的である英語の実用能力やコミュニケーション力が影を潜めることがあります。

 1と被りますが、ここで言いたいのはSとWに限った話ではないのです。RやLの能力でさえ、「TOEICに出てくる文章」にしか対応できない人間が生まれることを危惧しています。

 狭い範囲のビジネスや日常会話。「悪い人間」は絶対に登場しない世界。飛行機は必ず遅れるし、コピー機は必ず壊れるし、フェスのスケジュールは必ず入れ替わる…。こういうTOEICの世界にハマってしまい、その世界で点数を稼ぐことから抜け出せなくなる現象。

 ま、それを楽しむのは勝手だし、悪いと言う気もないです。ただ、「楽しくないのなら辞めれば良いじゃん」とは思いますよ。苦行に感じるのなら、一度はTOEICの外の世界にも目を向けましょうよ。トーイッカーが普通だと思わない方が良い。

 

 

まとめ

 TOEIC900点を取得することの意味には明るい面もありますが、同時に影を持っています。高いスコアが必ずしも高い英語能力を保証するわけではありません。スコアの追求は重要ですが、それをコミュニケーションスキルや実用英語力の向上につなげることが大切です。

 TOEICスコアはあくまで道具であり、真の英語力は幅広いスキルとバランスの取れたアプローチによって養われるものと言えるでしょう。

「わかっとるわい!」という声が聞こえてきそうですが、苦行と感じてまでこだわるものではないと思いますよ? 800点だって世間一般からすればメチャクチャ高い点数なのですから。

 

 

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