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30代からの投資でアーリーリタイアを目指す記録。日本に拘りはなし。

投資に否定的な配偶者を説得する方法

 

夫婦de投資の難しさ

 独身と違い所帯をもって投資する場合、自分の投資方針について配偶者のコンセンサスを得ることが重要になります。自分がいくら17年以上の長期積立投資ならほとんど間違いなく損失は出ないことを知っていたとしても、それを配偶者に説明しておかなければ夫婦喧嘩の元になりかねません。
 ということで我が家の場合も今年から本気で投資を始めるに当たり、今後の投資方針について妻へ説明を行いました。同じような境遇の方の参考になればと思い、大事なことを書き連ねておきます。

 前提として、うちは私と妻の共働きで、夫婦ともに年収は500万円~600万円程度です。去年の末に第一子が生まれて妻は育休中。そして妻は元来の「貯蓄大好き人間」です。妻の貯蓄力は確かにすごく、私と結婚した30代半ばの時点で2000万円もの定期貯金を持っていました(これには驚きました(^^; 散財ばかりだった私とは全然違う)。
 実際、貯蓄のみでそこまで貯められる妻に投資の重要性を説くのはなかなか骨の折れる作業でした。しかし、ポイントを的確に押さえることでその難易度がグッと下がるのも事実! ぜひとも家庭全体で投資に励みましょう。2馬力は本当に強いですよ!

 

 

 

 

配偶者を説得する方法

1)投資目的をはっきりさせる

 ただただ「お金がほしい」なんて理由ではまず納得してもらえません。損する可能性のある投資よりも貯蓄を選ぶべき!と当然の反発を食らうだけです。というわけで、私の場合は下記の3点を主張しました。
 ①2027年に住宅ローン繰り上げ一括返済を行う
 ②20年後の厚生年金4割カットに対応する
 ③夫婦とも55歳~60歳での退職を目指す

 ①について、我が家は35年ローンを組んでおり、2027年に11年目を迎えます。10年目までは1%以下の固定金利のため年末調整で金利分以上の控除を受けられてウハウハ状態なのですが、11年目からは一転、控除を受けることができなくなります。よって11年目に全額を繰り上げ返済することで、最大のリターンを得ることを目標にしています。
 ②について、65歳支給を継続する場合、20年後には厚生年金が現在の4割カットとの試算が出ています。実際は3割とも2割とも言われていますが、あえて大きな数値を引っ張ってきて妻の危機感をあおりましたw まあカットされること自体は間違いありませんから決して真っ赤な嘘ではないでしょう。iDeCoとかNISAが作られた理由を考えればね・・・。
 ③について、うちは私よりも妻の方が4歳年上です。私が退職する頃には定年は確実に65歳になっているため、私が普通に定年まで頑張ったとすると、その時妻は約70歳。いくら元気なお年寄りが増えているとはいえ、そこから二人で旅行を楽しんだりというのは、いささかのんびりしすぎでは?と不安を覚えているのです。できることなら私が55歳、妻が59歳あたりで世界一周旅行でもしたいなぁ~と思うわけですよ。正直、私が投資にハマっている理由の大部分はこの目標実現のためです。

 

 

 

2)貯蓄・拠出額の目標を見える化する

 毎月(毎年)いくらを貯蓄に充て、いくらを投資に回すのかを明確にします。この説明をしておかないと、「貯金全部を投資するの・・・?」なんて漠然とした不安を与えてしまうことになります。(本音を言うと貯金なんて200万円あればいいと思ってるんですけどね(^^;)
 うちの場合は話し合いの末、以下のようにルールを決めました。
 ①毎年、貯蓄額:拠出額=1:1とする。
 ②住宅ローン返済後は、さらに月7万円を拠出額に加える。
 ③資産からのCFは再投資を原則とする。
 ④教育資金や収支の状況に応じて、拠出額を引き下げる場合もある。
 ⑤必要以上の節約はしない。

 ①について、例えば2018年の貯蓄が200万円だったならば、翌2019年はそこから半分の100万円を投資に回すという約束です。このルールにより必ず前年よりも貯蓄額が増えることが確定するため、妻の理解は一気に進みました。
 ②について、現在住宅ローンは毎月約7万円を返済しています。一括返済後はそれまでの返済分を投資に回すという意味ですね。これについても約束を取り付けることに成功しました。
 ③について、株式の配当金は全て再投資に回すという意味です。この複利の力こそが株式の醍醐味なので、ここだけはゆずれません。だからこそ明確化しておくことが大事。当然生活費に入れるものと思われてはたまりませんから。
 ④について、妻が育休中の年、車を購入した年、子どもの教育資金がかかる年などは①のルールに依らず投資額を減らすことに同意しました。これについては賛否両論あるかもしれませんが、うちの場合、妻はそこまで無茶な要求をしてこないという確信もあり、この条件はこちらから提案しました。
 ⑤これも賛否両論あると思います。「たくさん稼ぐ」→「節約」→「投資に回す」サイクルこそが投資で成功する必勝法なのは疑いの余地がありません。しかし共働き家庭の場合、そこまでの節約を妻や子どもに強いることは難しいのです。いくら数十年後に悠々自適の生活をするためとはいえ、人間いつ死ぬかわかりません。日々の生活を切り詰めてまで投資一辺倒になる必要なんてない、というのが私の考えです。だから我が家は私自身は自転車通勤で格安スマホを使っていますし、車も軽自動車しか持っていませんが、妻のスマホは大手キャリアですし家で出るウインナーは絶対にシャウエッセンですw 国内旅行だって2か月に1回は行っています。生活レベルは切り下げず投資とも付き合っていく・・・これが我が家の選択です。

 

 

 

3)投資状況を逐一報告する

 これは要するに、妻に監査官になってもらうということです。監査は年に何回でもOK、要求されればネットを開いて現在の資産状況をすぐさま公開しなければなりません。
 もちろん私もやられるだけではなく「今は株式全体が低調だけど、過去の株価チャートを見れば今後株価は回復することが予想される。むしろ現在安い価格でたくさんの株を買うことができる分将来は大きく儲かる可能性があるんだ」などと、全力でプレゼンして妻の不安を払拭しますw
 そういうやり取りの中で夫婦の金融リテラシーを高めることができれば、それはそれで良いことだと思っています。

 うちはこんな感じで1時間ほどかけて妻へ自分の投資方針を説明することで、なんとか継続的に家計から投資へお金を回してもらう許可を得られました。
 昔よりは相当マシですが、それでも日本ではまだまだ投資に対する偏見が強いのですよね。ギャンブルじゃないんだけどなあ。そういう空気が少しずつでも変わっていけば良いのですが・・・。

 

 

考え方が夫婦で異なるのは当然

 共働きで一方だけが投資に積極的な場合、配偶者に理解を得ることは大事です。家計の財布を別にするなら自分の収入を全部投資に回せて何の問題もないわけですが、財布1つに比べて財布2つの家庭は無駄な支出が増えるので、これはこれで考え物。ということで我が家は1つの財布にしています。

 そもそも結婚というのは全く異なる環境で生まれ育った2人が1つの家庭を作るのですから、様々な面で食い違いが出てくるのは当然です。うちの場合で言えば、私と妻とでは実家の環境が全く違いました。ですから経済的な考え方がまるっきり異なってくるのも自然な流れでしょう。


●私の実家:年収的には(たぶん)中流の中。しかし大家族だったため、特に衣食に関して「質よりも量」の考え方でした。食パンは1袋78円とかのわけわからんメーカーのものを好んで買っていました(パンの味なんてどれも一緒だと思っていました)し、肉や魚はもちろん外国産を買うのが基本。国産のものを買うのはタイムセールで30%引きとかの場合くらいです。寿司と言えば100円均一の回転寿司ですし、ステーキを食べるならファミレスです。服や靴は古着屋やフリーマーケットを利用し、デザインなんてこだわらずに可能な限り安く上げていました。兄弟も多かったので弟や妹はおさがりが普通でした。持ち家ですし決して貧しいわけではなく年に数回家族旅行には行っていましたが、とにかく「衣食に金をかけるなんてもったいない」という考えが家族内の暗黙のルールだったように思います。私も大学を出させてもらっていますが、親に言われるまでもなく「わざわざ私立に行く意味ある? お金の無駄だし国公立で良いじゃん」と思っていました。

●妻の実家:年収的には(たぶん)中流の上。家族も少ないです。そのため衣食にも十分にお金をかけることができるし、妻は中学校から私立へ通っています。服だって靴だってほとんど高島屋のものです。外食も多く回らない寿司が基本ですし、たまに回転寿司に行くとしても100円寿司ではなく北海素材とか大起水産しか選びません。海外旅行へも頻繁に行っていたようです。まさに「量より質」


 ・・・はい、こんな感じです。妻の情報が極端に少ないですが(^^;だいたい言いたいことはわかってもらえると思います。両家の支出に対する考え方の格差が凄いんです。

 そんな2人が結婚したわけですから、衣はともかく食の部分では相当な溝がありました。買い物に行くと私は78円の食パンやトップバリューの4連ベーコンや香薫やアメリカ産の牛肉を嬉々としてまとめ買いするわけですが、妻は超熟国産小麦や朝のフレッシュベーコンやシャウエッセンや国産牛肉じゃないと嫌がるわけです。
 そして食べ比べてみると、超熟国産小麦とかシャウエッセンの美味しさに驚愕した私がいたのもまた事実(^^;


 一度上がってしまった生活水準を落とすのは難しいのは本当なんですね。しかし妻に買い物を任せてしまうとやはり高級な食材に手が伸びますし、外食が多い家庭で育っていたこともあって、自炊頻度は少なめになってしまいます。
 実際、妻の実家ほどの年収(たぶん1,500~2,000万円程度?)があれば投資なんてしなくても裕福な生活を送れたのでしょう。しかし私の実家は違いますし、我が家も会社からの給料だけで年収2,000万円を達成することはまず無理でしょう。やはり生活の擦り合わせが必要です。
 じゃあどうすれば良いか? 私の場合はこうしました。

 

 

家事の分担に急所アリ!

 ●買い物・料理を率先して行う
 もうこれに尽きます!
 そもそも共働きの時点で男性側が家事の半分を担当するのは当然なのですが(実際には3割~4割しかできてないけど・・・)、その中でも直接消費に関わる「買い物・料理」の権利を取ってしまうのです。こうすることで、たとえ超熟国産小麦やシャウエッセンを継続的に購入することになるとしても、安売りの日を狙ったりその日お買い得な食材を組み合わせたり、買った食材に応じてメニューを選択したり、外食を減らしたり、積極的にクレジットカード払いを選択したりすることで、自分が主体となって家計の支出を減らすことが可能になるわけです。料理スキルも上がりますしね!
 当然節約したお金は投資に回すわけですが、そこはさすがに妻も何も言っては来ません。
 どうせ家事をやるなら、節約もできて一石二鳥な料理を選んでみては?

⇓高級路線の電子レンジを使えば本気で料理が上手くなります。我が家のビストロくんはもはや自動調理器具です。

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