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脱・地震保険は、一度は検討すべき

根強い地震保険不要論は筋が通っている

 マイホームを建てると、火災保険と地震保険にセットで加入する場合が多いと思います。私も火災保険は思いっきり値切りましたが地震保険はどこの保険会社から入っても全く同じ掛金になるため特に疑問もなく加入することにしたのが3年ほど前のことです。

 

 しかしここ最近「地震保険不要論」の存在を知ったことで、一度地震保険を見直してみようと思い立ちました。不要な保険ほど家計を圧迫するものはありませんからね・・・。

 

 さて、地震保険は日本地震再保険会社という国が管轄している保険会社が地震保険金を支払うことになっております。そのためルールが徹底されており、上述したように掛金はどこの保険会社を通そうとも同額になりますし、保障額も一律火災保険の最大50%までしか加入できません。つまり火災保険で3,000万の保険に入れば、地震保険では1,500万円までの保障しか受けられません。

 

 そしてもう一つ大事なルール。火災保険は新価として評価するのに対して、地震保険は時価(損害が起きたときの建物の評価)で保険金の額が決まってしまうというキチガイじみたルールのことですよ!

 

 

 どういうことかを具体例で説明しましょう。

 

 我が家の建物評価額はおよそ2,600万円。よって地震保険では満額だと1,300万円が支払われることになります(地震保険をMAXかけた場合)。

 築12年時(時価がちょうど新価の半分になる時)に地震により倒壊した場合、新価で計算してくれる火災保険であれば最大2,600万円まで保険金がおりますが、時価で計算する地震保険では1,300万の半分である650万までしか保険金が下りないということを意味します。

 

 しかも、ですね。この例はあくまで「全損」の場合です。

 過去の地震保険の支払い状況を見てみると、ほとんどの場合「大破損」や「小破損」「一部損」の評価になっており、それぞれ保険金は50%、30%、5%しか下りていないのが現実です。

 つまり、1,300万円の地震保険に加入していたとしても、12年後であれば実際に支払われる保険金は325万円とか195万円とか30万円とかにすぎないのです。

 

 そして過去データを見ると熊本レベルの大地震であっても平均は100万円代。その程度の保障しか下りないのが現実です。

 

 こういう数字を見れば、地震保険不要論が根強い理由がよくわかりますね。だってこれだけだと加入メリットを感じられませんもん(^^;

 

とはいえ地震保険にもメリットはある

火災保険は地震による火災には適用できない

 自宅が火災に遭ってしまった場合には通常、火災保険が適用できます。我が家も加入していますがここには一つ盲点があって、火災保険は地震が原因の火事には適用できないのです。これは正直、無視できません(^^;

 

 我が家の区画はオール電化なので火事の起きる可能性はガスを利用している区画と比較すると低いとは思います。しかし寝タバコで家を半焼させた知人も身近にいますし、ガスを使わないからと言って確実に火事が起きないとは言えないんですよね。

 地震なら尚更、漏電による火災リスクもあり得ますし、何より仮に自分の家から発火しなくても隣の家の出火が原因で自宅が燃えてしまった場合、民法上隣の家に責任はないため、修繕量は実費で負担する必要があるのです。

 

 この点、我が家はたくさんの家が密集した区画の中心部です。地震が原因で隣やら裏の家で火事が起きて延焼してしまうような不運に見舞われれば、火災保険は適用できないんですよ・・・。このリスクをどう考えるかです。

 

地震保険はスピーディー!

 地震保険の最大のメリットは、なんといっても損害~保険金が下りるまでの速度が滅茶苦茶速いこと。

Q. 保険金を受け取るまでの期間はどのくらいですか?
保険金請求書類が弊社に到着してから、お客様の指定口座に保険金をお支払いするまでの期間は、約款で30日以内と規定しており、万が一30日を超える場合は、保険金に利息を付けてお支払いします。なお、東日本大震災の際は、平均4.8日、熊本県熊本地方地震では、平均2.9日でお支払いしました。

参考:保険金のお支払い体制について|地震保険を検討中の方へ【SBIリスタ少額短期保険】

 

 平均4.8日とか2.9日とか、想像を絶するほど速くありませんか!?(^^;

 これは地震保険の性質によるもので、そもそも地震保険というのは家屋や家財の修繕のための保険ではないのです。当面の生活の保障がその目的で、その中には「家屋は倒壊してしまったのに残っているローンの支払い」分も含まれています。

 考えたくはないですが、これ最悪ですよね・・・。住む場所はもうないのにローンだけが残っているという(´;ω;`) でも払わないわけにはいかない以上、家計を圧迫するのは必至。その時に地震保険があればキャッシュフローは安定しますよね。

 

 下りる金額こそ安いもののそのスピーディーさには目を見張るものがあり、万一の場合に生活を立て直すための貴重な財源になることが期待できるでしょう。

 

メリットとデメリットを突き合わせて考えてみることが大切

 このように、地震保険には不要論もありますが同時にメリットもあることがわかりました。

 さて我が家の場合はどうか。

 

 我が家はまだ新築から3年しか経過していません。よって建物の時価はそれほど下がっておらず、地震保険によってある程度の保障額は期待できると言えるでしょう。

 

 一方、我が家は「耐震等級3」を獲得しています。平成28年に発生した熊本県益城町の地震では震度7が2回連続で起きたわけですが、その時「耐震等級3」の建物はほぼ無傷~軽微な損傷で済んでいるのですから、その頑丈さは素晴らしくわざわざ地震保険に入る必要はないのでは? とも思うわけです。

 

 しかしながら、耐震等級3を獲得している場合、地震保険料は本来の2分の1で済むというサービスがあったりもするんですよ、これが(^^; よって我が家は現在格安で地震保険に加入できているというわけで・・・。

 

「これだけ安いんならお守り替わりに入っておいても良いかなあ」

「いやいや、一律に50%OFFみたいな出血大サービスをするってことは保険会社側だって耐震等級3の家が倒壊する可能性なんて0だと思ってる証拠だろ!」

 ・・・そんな相反する2つの考えがぶつかります(^^;

 

 うーん、でも私は地震保険不要論者の言う「下りる金額が(家屋を建て替えるためには)極めて少ない」という点がどうしても気になるんですよねえ。

 地震が原因で隣家から延焼した場合、地震保険からのお金だけで家屋を建て替えることなんて絶対不可能です。逆に地震保険のメリットである「スピーディーさ」については、生活を立て直す程度の額で良いのであれば「最初から保険じゃなくて現金で良いじゃん」となるわけで・・・。

 

 こう考えてしまうと、地震保険って必要がないもののように思えますね。もっと妻と話し合ってからになりますが、そのうち解約するかもしれません。

 

先入観を捨てることが保険を節約する極意

 地震保険に限らず、保険商品には不要な条件やら特約やらが付帯することによって無駄に掛金が上がっている場合があります。

 例えば我が家では自動車保険の「車両保険」は外していますし、火災保険の「水災」も外しています。車に思い入れがないのであれば前者なんてまず不要ですし、後者も自宅のハザードマップを確認した結果必要なしと判断しました。

 

 がん保険や医療保険は論外ですし、何なら家族構成によっては生命保険だって切ってしまっても大丈夫でしょう(我が家の場合、妻が育休中ですし子どもも小さいので今は付けています。自分が40歳くらいになったら見直し時期ですかね)

 

 保険というのはかなり高額な固定費用です。「みんな入っているから」とか「入った方が安心だから」なんていう曖昧な理由で入るのは辞めて、自分のライフプランに照らし合わせながら取捨選択することが大事なのです。先入観を捨てることこそが保険料を節約することの極意です。

 

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