英語多読したり投資したりFIRE目指したり

30代からの投資でアーリーリタイアを目指す記録。日本に拘りはなし。

なろう主人公私「この業務をマクロ化すると良いのでは?」上司「うぉぉおおおすげぇぇええええ!!」

 ・・・まあ、タイトルのようにはいかないんですけどね(^^;

ãã¾ããªãããã£ã¡ããã¾ããï¼ãã®ç»åæ¤ç´¢çµæ

会社って雑務が多すぎますよね

 私が勤務する会社はいちおう全国展開しており、それなりの規模を誇る中~大企業です。そのため給与や日常業務の処理のたいていの部分は基幹システムでサポートされており、膨大なデータもその中で処理されています。

 しかしながら、基幹システムではカバーできない、いわゆるスキマ業務と呼ばれる雑務は多数存在し、それら「誰のものでもない業務」は社員全員で割り振って対応しているのが現状となっています。そしてそういうどうでも良い業務の積み重ねが本来業務を圧迫し、結果として残業時間を増やしている側面がないとは言えません。

 これはどこの会社でも同じような感じじゃないでしょうか?

 

業務支援ソフトを導入するとすれば・・・。

 そういったスキマ業務を自動化するための選択肢は色々考えられます。

 

外注する

 まず考え付くのは外部にソフトを外注する方法です。これならば担当者と綿密に打ち合わせを行えるので、我が社が本当に必要としている業務アプリをオーダーメイドで作成してもらうことができるでしょう。まさに「痒いところに手が届く」製品が出来上がって来ることが期待できますね。

 

 しかし一方で、そのためには膨大な費用がかかること忘れてはいけません。この場合、発注先のITベンダーは人月単位という方式で見積もりを行うことになります。例えば人月単位が70万円のSE2人に3か月間かけて開発を行ってもらった場合、

 

 70万円 × 2人 × 3か月 =420万円

 

 の見積もりになるわけです。

 

 このように、外注した場合には開発費用だけでなく導入までに時間がかかるという難点もあります。

 

 また、せっかくソフトが完成しても実際に使用しているうちに「ここをこうして欲しい」という細かな要望が次々に出てくることが想定できますが、そうなった時にはマイナーチェンジであっても追加費用が発生します。

 いくらオーダーメイドとは言え、外注先のSEは外部の人間です。社内の仕事を熟知していないため擦り合わせに時間やお金がかかるのです。

 

市販ソフトの導入

 次に考えられるのは市販ソフトの導入です。たいていの会社は業務内容が似通っているため、パッケージ化されたソフトでもある程度は対応することができるでしょう。

 価格も数十万円~100万円程度なので外注するよりは割安ですし、購入後すぐに導入できるという時間的なメリットもあります。

 

 ただしこういう市販ソフトのデメリットとして、必要な機能がついていない/不要な機能がいっぱいついている点があります。もちろん機能追加もできませんし、カスタマイズにも限界があります。痒いところに手が届くとは到底言えないのが現実です。

 

自社で開発を行う

 3つ目は自社で開発を行う方法です。

 この場合必要となるのは、開発に従事する社員の人件費のみです(エクセルくらいはどのPCにも入っている前提)。

 もちろんシステム開発者はその間他の業務に従事できる余裕がないでしょうからそのバックアップで他の社員の負担は増すことになりますが、一時的に残業代や他社員の業務量が増えたとしても、数か月後には十分にお釣りがくる価値のある投資と言うことができるでしょう。

 

 自社開発には、費用以外のメリットもあります。

 前述したように、外注したり市販ソフトを購入したりした場合にはどうしても会社の業務との「ズレ」が生じるわけですが、社内の業務を熟知している社員が開発を行えばそんな懸念は不要になります。

 また開発者が社内に常駐しているためいつでも問い合わせが可能ですし、必要に応じて無料で(残業代くらいで)マイナーチェンジやグレードアップもできるでしょう。

 さらに、グレードアップに伴って開発者のスキル自体も向上していくため、社内の業務量逓減と社員教育とを同時に進めることもできます。

 

 このように、自社開発には一石二鳥とも三鳥とも言えるメリットがあると言えます。

 

業務効率化によるその他のメリット

 というわけで私は今年1年間かけて現会社のスキマ業務を自動化するエクセルVBAを作成しようと奮闘しているところです。そしてこれにより自分自身も大きなメリットを得ることができるのです。

定時で帰れる

 業務が自動化できるということは業務時間が大幅に短縮できるということです。特にVBAによって自動化しやすい業務というのは繰り返しが多かったり分岐が多かったりで「つまらないけど時間がかかる」という特徴を持っているので、これらの負担が減ることによる効果は業務へのモチベーションという点においても目覚ましいものがあります。

 働き方改革が叫ばれる中、定時に帰って副業や家事に勤しむ時間が増えるのはとても喜ばしいことです。

 

周りから感謝される

  VBAによって減らせる業務は自分のものだけではありません。大きな会社であれば同じような内容のデータを複数の部署で別個に管理している場合もあり、会社全体を俯瞰して見れば二度手間三度手間が発生していることがままあるのです。

 そういう時に総務課で全データを一括管理したデータベースを作成してしまえば、後は必要な情報を各部署で呼び出すことで無駄な手間が省けますし、データに修正が入った場合の反映ラグを防ぐこともできます。

 

 こうして会社全体の業務量逓減とミス防止の役割を担うことができる結果、(結果として)周りの社員から感謝してもらえることもあります。

 

勤務評定が上がる

 それと生々しい話ですが、会社全体の業務を効率化すれば勤務評定アップはほぼ確約されますw

 そりゃあ本来業務とは別にシステム開発を行い、会社全体の業務量を減らそうとしているのですから、それくらいしてもらわなければ割が合いません(^^;

 

 餌に釣られたとも言えますが、今回の件はそもそも私の側からの発案であって上司側からの打診ではありません。逆にもし上司側から打診があったのであれば、給与アップを交渉材料として使っていたことでしょう。

 

わざわざ業務量逓減に着手する社員は少ない

 このように、ソフトの自社開発には大きなメリットがあるわけです。しかしながら我が社の総務部門では今まで業務量逓減の必要性に気づきながらも実際にこの問題に着手することはありませんでした。

 なぜか。

 

 それは単純にエクセルVBAに精通した職員がほとんど居なかったこともありますし、後述しますが仮にVBAに詳しかったとしても、それだけで適切な業務改善ができるとは限らないからです。

 

業務効率化は思いのほか難しい

煙たがられる場合がある

 どこの会社にも一定数いるでしょうが、こういう業務の効率化や社内の構造改革に対して異を唱える古臭い人間はどうしても存在します。

 エクセルが使えないとか、単に気に入らないとか、理由はどうしようもなくつまらないものが多く、もはや否定のための否定でしかないわけで、こういう相手を説得するのは非常に骨の折れる作業です。

 

 相手の日常業務に落とし込んで具体的なメリットを説明することも大事ですが、何よりそういう輩には社内会議で全体に提案する前に根回ししておくことが大事です。無駄に高いプライドを傷つけずにくすぐってやることで、味方につけるのが基本戦略になるでしょう。

 社内会議なんてものはすでに水面下で決定しているものを確認するだけの作業なので、提案が通るかどうかは会議当日までの間にどれだけの数の対抗勢力を潰せたかにかかっているのです。

 

 どれほどVBAの知識が豊富だったとしても、社内会議で提案を通す力がなければ業務効率化どころではありません。

 

事前ヒアリングに労力がかかる

 業務効率化にあたっては実際にマクロを組むことよりも、その前段階のヒアリングこそが大切です。

 一般的に実務担当者はVBAの知識を持っていません。逆に開発者は実務担当者の作業について詳しく知りません。よって開発者は事前に実務担当者へ正確な情報をヒアリングしておかなければ、適切なソフトなど作成できないのです。

 ヒアリングの時点で入手した情報が誤っていれば、このあとの開発に失敗することは火を見るより明らかで、この段階のミスを後から修正しようと思うと、ほとんど作り直しに近い膨大な量の手戻りが発生することになります。

 

 それに場合によってはわざわざマクロなんて組まなくてもエクセルの一般機能やシート関数だけでも対応できますし、なんならエクセルうんぬんではなく今の業務を集約したり再分割したりして業務の流れ(構造)を変えてしまうだけで劇的な効果が得られることも往々にしてあるわけです。

 

 「その業務って本当にマクロを組むのが最善なの?」

 

 ヒアリングの段階でマクロ/VBAありきで考えてしまうと、そういう前提が抜けてしまうことに注意が必要です。

 

 ・・・しかしこのヒアリング、本当に労力がかかるんですよ。色んな部署の人に意見を聞きに行くのですが、みんな好き放題言ってきますからね(^^; 逆に気を使って何も言ってくれない人もいて、今のペースだとヒアリングだけであと1か月ほどは時間がかかること必至です。

 

人事異動の際に困る

 ソフト開発者がずっとその部署に居れば良いのですが、会社である限りそんなことはあり得ません。となるといつか引き継ぎの日が来てしまうわけですが、エクセルVBAがわかる社員なんてそれほど多くありません。それに他人の書いたVBAって本当に読むのキツイんですよ。自分で記述しても3日経つとわけわからなくなるのに。引き継ぎ相手だって同じことを思うに違いありません。

 

 だけどそれは自社でソフト開発をする場合の宿命ですから、どうしようもないと考えています。

 開発者としてはVBAの記述の中に適宜コメントを挿入したり、マニアックな記述を使わないように配慮したりすることで最大限わかりやすいソフトを作るべきですし、引き継ぐ側とすれば開発者と同じレベルのVBA知識を身に着けることを急務と考えて努力するべきです。そして会社は会社で引き継ぎがスムーズにいくように引き継ぎ前後しばらくの期間は担当者の業務量を調整するなどしてバックアップを図らなければなりません。

 そうしなければ人的資本はいつまで経っても成長せず、会社自体のレベルが停滞してしまうことに繋がるのですから。

 

まとめ

 マクロを組むことで業務の効率化を図ることはできますが、そのためにはなかなかの苦労を伴います。たとえなろう主人公のようなチート級VBA記述力があったとしても、です。

 しかし苦労してでも業務をひとたび改善できれば、会社全体の労働時間は減少しますし、周りからも感謝されるし、給料も上がるしで一石三鳥。やる価値はあると私は思っています。

 ↓クリックしていただけると非常に励みになります!

人気ブログランキング