プレミア書『スーパーエリートの受験術』を読破!
ちょっとした機会があり、『スーパーエリートの受験術―キミにもできる』有賀 ゆう (著)を読むことができたため、少し紹介しておきます。
↓このとおり、ヤフオクでは超プレミアのついた有名本です。
↓こちらがメルカリ価格。状態が良ければ4万円台でも普通に売れています。それ以下ならボロボロでない限りは結構簡単に売れていくようですね(^^;
↓アマゾンではこんな感じ。
どこで購入しても中古でだいたい4万円は下らないといった感じでしょうか。初版が1994年の本ですので、新品で買うことは不可能に近いでしょう。まさに、まごうことなきプレミア本です。
結論から言うと、めちゃくちゃ凄い本でした!
感想を端的に述べると、これは絶対に読むべき本です。メインターゲットは大学受験層なのですが、この書籍に書いている内容を知っているのと知らないのとでは、大学受験に限らず今後受ける全ての試験や、大げさかもしれませんが人生の歩み方に対する考え方が大きく変化するでしょう。
ただタイトルがなぜか『スーパーエリートの受験術』となっている点に疑問が(^^; これははっきり言ってタイトル詐欺です。なぜなら、エリートたちはこの本に書いている内容を特に意識せずとも実践できる(と思われる)からです。
この本のターゲットはむしろ、これまで戦略的に試験に臨んでこなかった大半の一般受験生でしょう。そういったほとんどの人達にとって本書は攻略本としての役目を果たします。
もう一度言います。
これは「攻略本」なんですよ。試験というゲームを攻略するためには、どういった武器・防具を購入し、レベルをいくつまで上げ、どんな魔法を覚えておけば良いのか。その考え方を学ぶための礎となるのが本書なのです。
各章タイトル紹介
第一部 これが、合格術
第1章 合格する学習術
第2章 合格する脳力開発
第3章 合格する成功心理学
第4章 合格する生活法
第二部 合格術実践編
第5章 大学受験の合格術
第6章 公務員・教員採用・就職試験の合格術
第7章 資格試験の合格術
第三部 合格術が学べる本
目次を読めばわかるとおり、本書の内容は「試験」と名の付くものを広く攻略するための「合格術」で占められています。
第一部で基礎メソッドを学び、第二部で各試験の特性に合わせてメソッドを特化させるようなイメージですね。第三部はおまけかな。
では本書のメインとなる第一部~第二部のうち、第一部の内容について簡単に紹介しておきます。
第一部 これが、合格術 内容紹介
試験は、ゲームだ、クイズだ、ファミコンだ
受験勉強というのは、実際は「しんけいすいじゃく」モドキの記憶ゲームでしかなく、合格したからといっても人間的価値とは何の関係もありません。入試問題は、べつに神様がつくっているわけではなく、いい加減に作られているのもたくさんあります。出題者がイを正解にしている解答欄に、イと書けるかどうかだけが問題なのです。(中略)長くても二時間半程度の試験では、覚えているものを要領よくアウトプットできるかどうかの能力がはかられるだけです。
個人個人で学ぶべきものは、自分に合わせて選んでやればいいのであって、文部省などが決めた科目は教養としての知識と割り切りましょう。
長々と第一部の冒頭を引用しましたが、 本書のエッセンスとしてはほとんどこれが全てと言って過言ではありません。清々しいほどに「受験なんて要領が全て」だと断言し、以下は章分けしてはいるものの結局はその具体化にすぎないという。
一応その具体化の中でも私的に有用だった箇所を列挙します。
・問題集を解く目的は、「問題集の解答を見て、覚えられているかどうかを確認するため」と、「どのアイテムを引っ張ってくるのかという練習のため」です。
・初めて習う内容を、他人のペースに任せてはいけない。
・最短コース試験合格独学術の決め手は「問題集を教科書といて活用すること」です。
・受験勉強で一番大切なのは、過去問の記憶です。どの試験であれ、過去問の記憶は今すぐ取り組まなくてはいけません。(中略)また、過去問を解く目的は、学習の方向性をハッキリさせるためです。
・受験に役立つ頭の良さを養う必要条件 = 小学生までに頭をフル回転するさせる訓練を受けたことのある人
・記憶は時間よりも回数
・受験は、試験日、合格発表という明確なゴールのあるゲームなのです。ですから、その限られた時間のなかで、いかに学習量を増やすかが大問題となるのです。
・計画性のない学習は、受験では一切ムダといっても過言ではありません。
第一部の内容は、青字で抜き出した部分を掘り下げて肉付けしたものです。さすがにここでは書き切れませんので、第二部・第三部と合わせて読んでみたい方はどうにかして本書を入手することをお勧めします。
結局購入価値はある? 売る前提ならアリ!
まあさすがに、4万円出してまで購入する価値はないと思います。この書籍が出版された時代であれば類書が存在せず極めて革新的な内容だったのでしょうが、さすがに現代では一部内容が古いと感じます。登場する参考書や問題集の名前なんかも、ひと昔前のものです。また同等レベルの類書も今ならいくつか出ているものと思われます。
(例えば、一時期ブレイクした『ドラゴン桜』という漫画は、本書を水で10倍に薄めたような内容ですw エンタメ性も必要とされるためどうしても漫画だと内容が薄っぺらくなってしまいます(^^; それでも言っていることは同じなので、こちらが手に入らないならまずはドラゴン桜を入門編とするのも良いかと)
とはいえ、本書の内容自体はいつの時代でも普遍的に使える良質なものですし、今でもヤフオクやメルカリで4万円~5万円で定期的にプレミア価格で落札されているのは事実です。ミステリが洗練され尽くした現代でもなお、数十年前の古典が売れ続けていることに通じるものがあるでしょう。
ですので、どうしても本書を読みたい人はヤフオクやメルカリで3~4万円台で購入 → しっかり読破した後、同額で出品するのが良い方法かと思います。
異常な高価格で出品しない限りは、出品して数か月もすればまず落札されると思われます。
一つ言えることは、高校生の間に本書(あるいは類書)を読破しておけば、その後の大学受験や就職活動、もっと言えば生き方を考える際に戦術レベルじゃなく戦略レベルでランクアップするのは間違いない、ということです。
私の場合は大学在学中に自力で本書のエッセンスの一部に気づいたため、就職活動以降はそれなりに上手く人生を歩めている・・・と思っているのですが、もしもっと若いうちに本書を読んでおけば大学入試試験戦略も大幅に変わっていたのになぁ、という思いはあります。
それほど、気づくと気づかないとでは人生の歩み方そのものが変わってくる可能性のある書籍です。そう思うと、やっぱり何らかの形で一読は必須かと!
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