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外貨建て保険は検討の価値なし

外貨建て保険は検討の価値なし

 今朝のyahoo!ニュースにこんな記事が。せっかくネタをもらったので外貨建て保険について書いてみます。

 結論から言うと、私はあえて外貨建ての保険に加入するメリットは0だと思っています。

headlines.yahoo.co.jp

2017年度に協会や生保41社が銀行窓販の外貨建て保険・年金で受けた苦情は、前年度比12・3%増の2076件で、12年度(626件)の3・3倍。17年度の新契約は60万件程度と12年度の5倍近くに増えており、苦情件数も右肩上がりだ。

 内訳は「元本割れリスクについて適切な説明を受けなかった」が43%で最も多く、「その他説明不十分(解約時の税金など)」(14・7%)、「その他(強引な勧誘など)」(11・8%)が続く。「預貯金と誤認した」(2・8%)との内容もある。不十分な説明への苦情が圧倒的に多く、年齢別では60歳以上からの苦情が過半を占めた。

 ↑本当に説明不足だったのか加入者側の知識の少なさが問題なのか、どっちとも取れますね。「元本割れリスクについて適切な説明を受けなかった」とか「預貯金と誤認した」とかは業者側が悪意あってそういう説明をしていない限り100%加入者側に問題があります。こんなの、金融リテラシーの欠如と言われても仕方ありません。

 ただ、60歳以上が過半数というのも気になるところですね。そういう層をあえて狙っているのだとすれば業者側にもきな臭いものを感じます。

 

 

外貨建て保険のメリット

(1) 日本の保険よりも利率が高い

(2) 為替リスクはドルコスト平均法を使って回避できる

(3) 税制の優遇を受けられる

 

 主に言われる外貨建て保険のメリットは以上の3点ですね。これらについては一応、理解はできます。ただしここに挙げたメリットは別に外貨建て保険だけのものではないことに加入者は気づいているのでしょうか?

 

(1) 日本の保険よりも利率が高い? 

利率が高いのは保険商品に限ったわけではありません。

 高い利率を目的にするなら、外貨預金でよくないですか? 保険ほどの利率は得られませんが、日本国内に預けるよりは遥かに大きなリターンを期待できます。それに外貨ベースで元本保証されているのも心強いです。

 保険商品というのは日本のものでも海外のものでも、解約返戻金が総払込保険料を下回る「元本割れ」の時期が数十年間続きます。「確定マイナスリターン」の時期がこんなに長い商品をあえて購入する必要はありますか? その上為替変動リスクもあるのに。

 まあ私も日本の似たような保険に入っているので強くは言えないんですけどね(^^; それでも本来「セーフティネット」であるはずの保険で為替変動のリスクをとってまで利益を得ようとするようなどっちつかずな資産運用は考えられません。安全資産はとことん安全性を追求して、それとは別にリスク資産を持つ方が合理的でしょう。

 逆に安全資産にこだわらず元本割れのリスクを取りながら利率を追求するなら、最初から海外株式投資した方が期待リターンも大きいですよ。

 

 

 (2) 為替リスクはドルコスト平均法を使って回避できる?

ドルコスト平均法は他の商品でも使えます。

 これも(1)と同じで、海外株式にインデックス投資でもしておけば同じことです。あえて数十年間も元本割れが確定する保険商品を買うよりも断然得になりますし、保険商品の場合は「満期」とか「死亡」とかで強制的に積立が終了してしまう時期があります。ドルコスト平均法というのは時間を味方につける投資法なんですから、自分で積立終了時期を決められる投資信託等の方がフレキシブルに扱える分有利なのは言うまでもありません。

 

 (3) 税制の優遇を受けられる?

保険の税制優遇なんて知れたものです。

 生命保険や介護保険に加入していると年末調整で所得税の優遇が受けられますが、いったいどれくらいの金額が返ってくるか知っていますか?

 現行制度では外貨建てだろうが国内の保険であろうが関係なく、最大で生命保険+介護保険+個人年金=120,000円分の所得控除を受けることができますが(年末調整時に提出する「保険料控除申告書」の左側に計算する欄がありますよね)、これは120,000円が返ってくることを意味しません

 例えばその人にかかる所得税が10%であれば、120,000円×10%=12,000円しか戻ってこないのです。勘違いしている人がとても多いんですよ、ここ。保険のおばちゃんなんかもこの錯誤を利用して商品を売りつけてくる場合があるから注意が必要です。

 その点、iDeCoなら同じだけの金額を掛けてもその倍~3倍くらいは返ってくるんですけどねえ。税制優遇を狙って保険商品を購入することは本気で無駄なのでやめた方が良いです。

 

 

 

まとめると

 このように、外貨建て保険はデメリットが大きい割に他の商品を上回るメリットを持っていないのです。

 セーフティネットとしての保険に入るなら為替リスクのない国内のものにした方が良いし、元本割れを防ぎたいなら外貨預金があります。ドルコスト平均法を取るなら投資信託の方がリターンが大きいし、税制優遇を狙うならiDeCoの方が上です。

 タイトル通り、加入検討する価値のない商品と言うことができるでしょう。私なら外貨建て保険に入るくらいならばそのお金で高配当米国株式を購入します。

 
◆◆バカでも稼げる「米国株」高配当投資 / バフェット太郎/著 / ぱる出版

 

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